黄金の火山 — 7 karakter
ベン・ラドル
目標を持つ34歳のエンジニアで、極めて勤勉かつ野心的。アメリカ人の父を持つことに由来するダイナミズムを宿し、新世界で巨万の富を築くことを夢見ている。亡き叔父に関する手紙がカナダの郵便局に届いた際、彼は平凡な農場生活よりも、北の氷河の裏に眠る数百万ドルの富を追う道を選んだ。物語が進むにつれ、単なる鉱山の相続人という役割から、巨大な「黄金の火山」の秘密を見出し、自然そのものに挑む人物へと変貌を遂げる。届かぬ山の深部に眠る金を手に入れるため、火山の噴火を誘発しようと水路計画に乗り出す。彼の野心は、一行の運命を破滅的な災害へと突き落とすことになる。
ビル・ステル(偵察兵)
カナダ軍の偵察部隊で長年、広大な森に勤務したカナダ出身の元兵士。インディアン戦争の退役軍人であり、非常に勇敢で熟練したガイドである。退役後はその知識を生かし、クロンダイクへやってくる金鉱探しの者たちを困難な地形から案内し始めた。スカグウェイでベンとサミに雇われたことで物語に関わることになる。自然の兆候を読み取る力に長け、動物たちとの絆を通じてチームを安全に導く。火山を征服しようとするベンの計画を、驚きつつも感心しながら見守っている。仕事に対して忠実で、雇い主に献身的である。
ハンター
テキサス出身の風来坊としてカナダとアラスカの国境地域(フォーティ・マイル・クリーク)に現れた。ボナンザなどの地域で第127採掘坑を所有しており、隣接するジョシアス・ラコストの第129採掘坑と常に揉めている。自分のような粗暴な冒険家たちを集めた一味を率いている。カナダの権威を認めず、法を無視し、国境をアメリカ側に有利に引こうと画策する。投獄中、北極圏の彼方にある「黄金の山」に眠る金の存在を、クラスアックという名の先住民から聞き出し、この神秘的な源泉を自ら奪うために脱獄した。しかし、火山を占拠したベンとサミに遭遇し、激しい武力衝突の末、ネルトが放った銃弾を受けて爆死する。
ジュール・ヴェルヌ
ジュール・ヴェルヌは一八二八年二月八日、ロワール川が海にそそぐ港町ナントに生まれた。父ピエール・ヴェルヌは法律家で、母ソフィー・アロット・ド・ラ・フュイエの家は船主と船乗りの家系だった。五人きょうだいの長男である。少年時代は荷を降ろす船のあいだ、埠頭で過ごした。一八四七年、父は法律を学ばせるために彼をパリへ送り出す。 法学の学位は一八五一年に得たが、心を占めていたのは劇場だった。最初の戯曲は一八五〇年に上演されている。しばらくリリック座の書記を務め、空いた時間は国立図書館で科学の本を読んで過ごした。一八五七年、未亡人オノリーヌ・モレルと結婚。証券取引所の仲買人として生計を立て、書くためには早朝の時間を充てた。『ザカリウス親方』をはじめとする初期の短編はこの時期に出ている。 一八六二年、出版者ピエール゠ジュール・エッツェルとの出会いがすべてを変えた。『気球に乗って五週間』は一八六三年に大きな反響を呼び、交わされた契約が生涯続く〈驚異の旅〉叢書を始動させる。『月世界旅行』『月世界一周』『オクス博士の実験』はこの仕事の流儀から生まれた。一八八六年、甥ガストンの銃弾で脚を負傷し、同じ月にエッツェルを失う。以後の作品は目に見えて暗さを増した。 彼は地図と計算と技術的な細部で物語を組み立てる。並外れたものを信じさせるのは、この几帳面さである。SFの礎を築いた作家の一人に数えられる。晩年はアミアンで過ごし、長く市議会で働き、一九〇五年三月二十四日、糖尿病の合併症で世を去った。『金の火山』など一部の作品は、没後に息子ミシェルの手で世に出た。
ロリック
フランス系カナダ人。故ジョシアス・ラコストの長年の右腕であり、フォーティ・マイル・クリークにある第129採掘坑の現場監督。金採掘の泥臭い細部まで精通した熟練技術者である。ラコストの死後、相続人たちが鉱山の経営を決断した際には、プロセスにおける情報と行動の中心的な管理者となった。ベンの配下に入ってからは、技術的な議論で常に彼を焚きつけ、新しい金脈の伝説で彼を惑わせる助言者となる。「黄金の山」を操作して火山に到達するというエンジニアの計画において、発掘チームの実行力を保証する実務家である。
ネルト
ビル・ステルの信頼厚い先住民(インディアン)のガイド。北部の地形、海流、荒野を手のひらのように熟知している。無口で忠実なネルトは、単なる漕ぎ手や船頭ではなく、狩猟のパートナーでもあり、狩猟時にはサミ・スキムと素晴らしい相性を見せる。鋭い眼力(水面の流氷を見分ける際も、標的を見つける際も)と武器の扱いに長けており、一行の命綱の一つである。
サミ・スキム
32歳。アングロサクソン系の父とフランス系カナダ人の母を持つ裕福な紳士。モントリオール近郊、自然で有名なグリーンバレーの邸宅で暮らす彼の唯一の望みは、快適な生活と良質な狩猟であった。極端な野心も、貿易や株取引への興味も持ったことがない。亡き叔父ジョシアス・ラコストがドーソン・シティに残した鉱山のために、野心的な従兄弟のベン・ラドルに引きずられ、人生で最も過酷で忌まわしい冒険に乗り出すことになる。その状況を嫌悪し、常に真実と良識を主張するが、凍てつく危険の中でベンを一人にしないだけの高潔な魂と献身、忠誠心を持っている。狩猟に非常に長けており、人間としての価値観(修道女への敬意、弱者を守る本能)や正義を厳格に守る人物である。