レ・ミゼラブル — 6 karakter
コゼット(エウフラジー)
婚外子として生まれた孤児。貧しいファンティーヌは、自分が働いて金を送ることを条件に、欲深いテナルディエ夫妻に娘を預ける。しかしこの悪質な家族はコゼットを物語のようなシンデレラ扱いし、高額な養育費を受け取りながらも、少女をぼろ布の中に置き、飢えと寒さにさらした。子供らしい生活を送れなかったことで精神は凍りつき、常に怯える臆病な存在になっていた。ジャン・ヴァルジャンが街を訪れ、森で重い水を運ぶ彼女を助け、奇跡のような人形を贈ったことから、彼女の運命は大きく動き出す。
ファンティーヌ
無垢と悲劇を象徴する存在。15歳でパリの針子として働き始め、その美しさゆえにトロミエスに恋をしたことが人生最大の過ちとなった。妊娠したまま恋人に捨てられ、故郷へ戻ることを余儀なくされる。娘コゼットを宿屋を営む邪悪なテナルディエ夫妻に預けるが、莫大な借金と道徳的な偽善により故郷での職を失う。娘の偽の医療費を払うために自らの髪や歯を売り、やがては売春にまで身を落とすことになる。身体を蝕む結核により死へと向かう中で市長である慈悲深い男性に出会い、一筋の希望を見出すものの、娘と再会することなくその生涯を閉じた。
ジャン・ヴァルジャン(マドレーヌ市長)
姉の7人の子供を養うためにパンを盗み、19年間服役した貧しい農夫。監獄での苦しみは彼を人間嫌いの、石のような心を持つ野獣に変えてしまった。しかし、「私はあなたの魂を神に捧げた」と言い銀食器を与えてくれた善良なミリエル司教との出会いが、彼の魂に火をつけた。名を偽りマドレーヌと名乗ってモントルイユ=シュル=メールの裕福で善良な市長となり、長年秘密を守りながら正義と教育、慈善活動に尽力する。運命の悪戯により、彼のために無実の男が投獄されそうになった際、法廷で自らの正体を告白し、再び徒刑囚としての鎖に繋がれる道を選ぶ。
テナルディエ夫人
モンフェルメイユの「ワーテルロー軍曹亭」の共同経営者。安物の恋愛小説や騎士道物語ばかりを好む粗暴な宿屋の女将だが、その巨体と男のような赤毛は、まるで恐ろしい軍人のようである。コゼットを身体的・精神的に虐待し続ける一方、自分の娘たちには過保護に接する。夫に対しては盲目的かつ恐怖心から従属している。
ジャヴェール警部
獄中で占い師と徒刑囚の間に生まれ、社会の最底辺から身を立てた人物。絶対的な権力の執行者として振る舞い、まるで復讐でもするかのように法の番人として生きる。決して嘘をつかず、共感や慈悲とは無縁。彼にとって人間は、「服従すべき者」か「排除すべき犯罪者」かの二種類しかない。マドレーヌと名乗る市長を密かに監視し、彼がかつて逃亡した徒刑囚ジャン・ヴァルジャンであると確信してからは、ハンターのように執拗に追い詰める。彼と彼の信じる法において、魂の悔い改めは一切の価値を持たない。
ミリエル司教(シャルル・フランソワ・ビヤンヴニュ・ミリエル司教)
ディーニュの司教であり、本作の哲学的な根幹を成す賢明で高潔な人物。若き日の特権的な貴族の生活を捨て、貧困層、孤児、そして病人のために人生を捧げている。高い給与のほとんどを社会福祉や囚人支援のために使い、家の扉に鍵をかけることもない。社会から拒絶されたジャン・ヴァルジャンを食卓に招き入れた。銀食器を盗んだヴァルジャンを通報するどころか、「残りの銀の燭台も持っていくのを忘れていたぞ」と諭すことで、彼に魂の再生への道を示した奇跡のような聖人である。